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フォルクスワーゲン ゴルフ3 VR6 オートマの真実
VR6最大の鬼門。それはAT。
ゴルフ3シリーズのATは全般的に弱いようですが、特にVR6は巨大なエンジンの発するパワーや熱によって故障しやすいと言われています。
 故障の箇所にもよりますが、要オーバーホールと診断された時は50万円を超えるほどの修理代がかかるとの話で、VR6の場合”ATの故障=廃車”と考えても大袈裟ではありますまい。
事実、ATトラブルが原因でVR6を降りた人をたくさん見てきました。
 さて、今回はそんなVR6のATと上手に付き合うコツや、豆知識、最新情報などを紹介していきます。

VR6とは?
VR6 Explorer ポリシー
VR6 Explorer BBS
VR6 スペシャル
VR6には2種類のATがある。
VR6のATは年式によって大きく2つの型式に分類されます。
94年12月以前生産の096型AT(以下096)と、95年1月以降生産型の01M型AT(以下01M)の2種類。
更に096にはATセレクトレバー脇にモード変更(スポーツやらノーマルやら)を行う丸いロータリースイッチがあるフェイズ1と、スイッチの無いフェイズ2があります。

余談ですが、096フェイズ1は本国仕様のギヤ比をもち、VR6全イヤーモデルの中では最も豪快な加速を味わえるモデルだという話ですが、その反面日本国内の、特に街中では乗りづらいという欠点もあるようです。
て、096と01M「どちらが故障しやすいか?」とはVR6乗りの間ではよく交わされる議論のひとつだと思いますが、私見では01Mの方が故障しやすいように感じます。

普通に考えれば後期型VR6に搭載される01Mは熟成の極みに有り、故障が少ないように思われますが・・・

僕はひとつの仮説を立てました。

「現在中古車市場に出回っている01M搭載VR6はATFを交換されているケースが稀なのではないか。」


(写真1)
この写真は01M。
赤丸内に注目。
これはあくまで推測ですが、01Mは「ATF交換不要のメンテナンスフリー」を売りとして世に出たので、01Mモデルを新車で手に入れた方は、その謳い文句どおりATF交換をしない方が多かったのではないでしょうか?
(その証拠に01MにはATFレベルゲージが存在しない)
しかし現在の目で見ると、やはり01MもATFの定期的な交換を必要とするATといえます。

対してATF交換を前提に設計された096搭載のVR6は定期的にATFを交換されていた固体が多いと考えられます。

このあたりが01Mの故障が多いとされる原因ではないでしょうか。

(写真2)
01M(写真1)の赤丸内を拡大。
ATFレベルゲージは存在しない。

(写真3)
こちらは096、同じ箇所の写真。
ご覧のとおり、赤丸内にレベルゲージがある。


トランクのカーペットをめくると・・・
赤丸内にステッカーが・・・
に厄介な問題があります。

実は01Mの中にも故障頻度がやや高いとウワサされるタイプがあるのです。
VR6はトランク底のカーペットをめくると、英単語3文字で構成されたATコードナンバーが記載されているステッカーがフロアに貼られているのですが、これの頭文字に”C”が付く”C○○”となっているのがウワサのタイプに該当するようです。
 ただ、冷静になって考えてみると”C”がつくタイプは”01Mのなかでも最初期生産型”なので、年式相応に消耗したので故障しているだけ・・・と考えることもできるのですが・・・・

こちらは01Mの96年式モデル。
赤丸内に注目。コードナンバーは”DLL”。

こちらは初期型01Mの95年式モデル。
”CLB”。12万kmでATトラブル発生。
の項目の最後に096、01Mともに専用のATFが設定されていることを覚えておいて下さい。


ATの分類 プラネタリー
ギヤボックス
ファイナル
ギヤボックス
096型
94年12月以前の
生産車
ATF Dexron SAE75W90
01M型
95年1月以降の
生産車
VW ATF 96年8月24日以前
製造
VW ATF
96年8月25日以降
製造
SAE75W90
オートハウスヒグチさんのHP参考
ATFの交換について

れは賛否両論ありますが・・・
ここでは敢えてカマタの持論である”ATFは交換する”という観点より記述していきます。
 まずは、ATFの交換頻度ですが、走行
2〜3万km或いは2〜3年おきぐらいに交換が理想的かな?と思います。
時々無交換で何万kmも異常無し!なんて奇跡のようなクルマも存在しますが、これは本当に奇跡であって、無交換のクルマは滑りやら大きな変速ショックやらの症状が早めに出るようです。

 しかしこの記事を読んだからといって、多走行(個人的には7万km超くらい)で一度もATF交換をされたことのないVR6のATFをいきなり交換するのは止めておいたほうがよいかもしれません。
この間にATFを一度も交換されたことのないクルマはAT内にスラッジ(金属粉etc)が蓄積するも、これがうまい具合にATFの通路を形成し性能を維持しているらしいのです。
ところが新しいATFに交換しようものなら、蓄積されたスラッジが舞い上がってATFの通路を塞いでしまい、結果、AT故障につながると言われています。

いずれにせよVR6のATF交換をお考えの方はVW専門店(ディーラーの対応はいまいち・・・)でじっくりと相談されることを強く!強く!!強く!!!お勧めします。
ATFとひとくちに言っても前述のとおり型式によって細かく種類が異なりますし、交換の際はATFの温度管理まで細かく規定されているのです。
絶対にその辺りのガソリンスタンドや自動車用品販売店では交換しないで下さい!

ちなみに工賃はATオイルパン脱着およびストレーナー交換込みで約35,000円ほどになります。

新説!オートマ長生き術!
VR6のATについて理解を深めていただけたでしょうか?
さて、いよいよこのコーナーの真打登場ですよ!
1.AT操作は丁寧に

 まず一般的に知られている基本動作として、クルマが完全に停止してからATの操作を行い(P⇔N⇔R⇔Dの間の操作について。D⇔3⇔2⇔1の操作は走行中も可)、ギヤが切り替わる感触が伝わってからアクセルを開けるようにしましょう。しかもアクセルの踏み始めは優しく。
なぜこのような操作が良いかという説明は難しく長くなるので割愛しますが、クルマにとって優しいことであろうと、なんとなく感じていただければと思います。とにかく”急”の付くような動作は止めましょう。

2.2速レンジ活用術

 
近某自動車掲示板のVR6トピで目に留まったAT長持ち術を紹介します。
それは冷間スタート時からある程度エンジンやATの暖気が完了するまで、或いは東京都内のような渋滞した街中での低速運転時にATセレクターを”2”にし、1速と2速を多用して走行するというワザです。
この情報はVR6に精通していると思われる方の書き込みと思われますが、その理屈についてまでは言及されていなかったので、カマタが有識者の意見を伺うなどし、それらを基に検証しました。

まず結論から申し上げると、このワザは有効です。
ょっとイメージして頂きたいのですが、変速機付きの自転車を低速で運転中に高いギヤに変速すると、相当力を込めて漕がないと前に進みません。その時ギヤそのものに高負荷がかかっているのです。(もちろん我々の肉体にも)
これと同様にVR6の場合も冷間時や低速走行時に3速以上に入るとATに大きな負荷が発生すると考えられます。

また、2速レンジ状態では補助装置なるものが作用して、Dレンジで常時使用するクラッチの損耗を軽減するとか・・・これについては難しすぎて僕は完璧に理解できなかったのですが、その補助装置のおかげで2速レンジではエンジンブレーキが効くそうです。(Dレンジだと2速の状態でアクセル抜いてもあまりエンジンブレーキかかりませんよね)

ろいろ例を挙げましたが、国産車のATでも暖気が完了するまで上段のギヤに変速しないプログラムを組んであったり、VR6もAT異常を検知すると保護のために4速に入らなくなったりと、状況に応じて上段のギヤに変速させないことでATを保護する仕掛けは、既に我々の身近に存在しているのです。
そう考えると60km/h以上に達しないと4速に入らないというVR6のシフトスケジュールもなんとなく納得できる話です。(燃費はともかく・・・)

この程度の検証で”2速レンジ活用”を積極的に皆様にお勧めするわけにはいきませんが、カマタはこのワザ導入しました(笑)
僕個人としては”1.AT操作は丁寧に”のように操作に注意しておけば、あとはあまり神経質にならず普通に運転すりゃいいと思います。(じゃないと疲れる・・・^^;)

ATのトラブルってどんなの?
ず、正常なVR6の01Mのフィーリングについてお話しますが、国産車の一般的なトルコン式ATと大差無いです。
ショックは小さく、滑りも皆無です。
ただしシフトスケジュールだけはちょっと変かも?

以上を踏まえたうえで、様々なATトラブルの特徴と予想される故障箇所の説明に入ります。


1.ATの滑り

 エンジン冷間時にATが滑り、温まると滑らなくなるような場合は、まずATFの量が減っているケースが考えられます。
これはATFを足せば解決できる問題ですが、そもそも減ってしまった原因も追求する必要があります。
 また暖気完了後も滑るようだと、油圧を制御しているバルブボディにトラブルを抱えている可能性が大きいです。
こうなったら迷わずショップに持ち込んで下さい。


2.AT変速時のショック

 P⇒Dへ操作した時などに大きなショックがある場合は、AT本体よりもまずはAT側のエンジンマウントの消耗具合を確認してみて下さい。
ここのマウントの周囲が濡れているように見えるときは、マウントに封入してあるシリコンが漏れ出して、機能を果たしていないと思われます。
ここに異常が無いようだと、AT本体が損耗していると考えられます。

(写真1)
赤丸部の奥にエンジンマウントがある。
ちなみにゴルフ3のエンジンマウントは3点。

(写真2)、(写真1)の拡大。
下側の黒いゴムのような物がエンジンマウント。周囲が濡れている場合は要注意!

3.3速から4速にシフトアップしない。

 これは明らかにAT本体にトラブルが発生していると思われます。
正常なVR6の100km/h巡航時のエンジン回転数はだいたい2400rpm程度ですが、これが3000rpmあたりを指しているときは、ATがなんらかのトラブルを抱えており、AT保護の為に3速でホールドされているケースが考えられます。
このような時はインパネ内のATポジション表示灯が全て(PRND321)点灯か或いは全消灯し、どのポジションに入っているか分からない状態になります。
速やかにショップに持ち込んで点検してください。


赤楕円部が全て点灯するか、消灯していたら要注意。
オートマの修理とオーバーホール
096、01Mともにオーバーホール(以下O/H)キットが日本国内では入手困難なため、中古品又はリビルト品への換装が一般的です。
リビルトATは正規品(ディーラー保障)が入手可能ですが、部品代だけで40万円、更に脱着工賃約10万円を加算すると・・・・50万円・・・たっ高い!
これではもう一台中古のVR6が買えそうな勢いです。

 しかし・・・以前VR6's RoomでAT修理・O/Hに挑み、見事復活を遂げた猛者たちがいます!
当時の書き込みをメモしたものがあったので、その内容を要約して記載します。


1.93年式VR6 096の場合

[故障原因]
2005年4月頃の修理。
大きな段差に気づかずに進入。エンジンとAT本体を強打。
ATFが漏れて不動となり、トルコン・ミッションケースを新品に要交換と診断される。

[修理費用]
ミッションケース代・・・¥135,000
トルクコンバーター代・・¥75,000
エンジン・AT脱着工賃・・・¥109,600
合計・・・¥319,600

[備考]
この方が修理を実施したショップ(愛知県と思われる)では096のO/Hは25万円ほどで行えるとの情報アリ。


2.95年式VR6 01Mの場合

[故障原因]
2005年6月頃
ある日、突然4速に上がらなくなり、ATを分解したところ、ソレノイドバルブが破損していた。
件のソレノイドバルブと各所クラッチを交換した。

[修理費用]
アメリカよりVR6AT用のO/Hキットを輸入。
キットの価格は10万円程度。工賃の詳細は不明。
部品代・工賃込みで恐らく25万円〜30万円程度か?

[備考]
静岡県富士市にあるHITOTSUBASHI(ヒトツバシ)レーシングというレース専門のショップで修理。
ここはフェラーリマラネロでGTカーレースに出場するほどのスキルを持ったショップとのこと。
2007年4月現在ここのHPは見当たらないが、電話番号と担当者のお名前のみお知らせします。

HITOTSUBASHI(ヒトツバシ)レーシング

TEL 0545-55-0711 担当ジンノ氏


こうしてみると修理・O/Hは決して不可能ではありませんね。
しかしこちらのお二人の努力と苦労は計り知れないものがあったことでしょう・・・

あっ!これ自分のことだ!とか、もっと詳しい情報をお持ちの方ご連絡お待ちしています。
mail@vr6-exp.com
01Mオートマのリセット
01Mは、なんとガンダムの如く学習機能付きCPUで制御されています。
いいことだけを学習するのであれば結構ですが、いらんことまでも学習するのが01Mの特徴でもあります。(子供!?)
例えば街中で燃費を気にしつつ丁寧にアクセルワークをこなせばそれを反映させたシフトスケジュールを構築します。
しかしちょっとでも高速にのってぶっ飛ばそうものなら、町乗りスケジュールまでも一緒にぶっ飛んでしまい、高速を降りてゆっくり走りたい時でも各ギヤ引っ張りまくりの暴走プログラムを実行!
ほっておいてもゆっくり走り続ければシフトスケジュールは再び大人しくなりますが、リセットしてしまった方が話が早いかもしれません。
ではその方法を・・・


1.キーオフでアクセル全開

キーを差し込みます。この時キーはオフの位置になります。
(オーディオ関係電源がONになる)

そしてアクセルを床までガッツリ踏んでください。

この状態をキープしたまま2.に進んでください。

2.キーオンで3秒待つ

この時エンジンをスタートさせないように注意して下さい。
3秒経過したらキーオフに戻し、アクセルを抜いて下さい。

これで始動しなおせばリセット完了です!

オートマの添加剤ってどう?
VR6の脆弱なATを保護する目的で、ATF添加剤投入の話題が上がることがあります。
実際に使用された方のご意見を伺うと「動力伝達力が上がった!!」など確かに体感できるほどのすごい効果があるようです。
恐らく市場に出回っているATF添加剤の多くはATFの粘度を向上させることにより動力伝達力を高めていると考えられます。

オートマの延命に抜群の威力を発揮する
WAKOSのSKILL AT
かしカマタは添加剤を健康体のATに投入することにはいささか抵抗があります。
「動力伝達力の向上=クルマの性能向上」かもしれませんが、果たして「動力伝達力の向上=ATに良いこと」なのでしょうか?

前述したように、型式ごとに使用するATFが異なるようなデリケートなVR6のATに、ATFの粘度を変化させるようなものを入れて大丈夫なのか?・・・健康な人間に抗がん剤を投与するようなイメージを抱いてしまうのです。


・・・と、いろいろ書きましたが、滑り始めたりショックが大きくなったりと動作が怪しくなってきたATへの延命目的での投与はアリだと思います。


全ての添加剤に僕の屁理屈が通用するとは思えませんが、とにかく皆様、添加剤の投入は慎重に。
最後に
かがでしたか?

この文献は2007年4月現在までの管理人カマタの経験と、収集した情報に考察を加えて展開してみました。
一度僕の頭脳を通しているが故に情報の解釈に誤りがあったり、今後新説が現れる可能性は十分にありますが(その時は更新・改訂します)現時点ではVR6のATに関する最新且つ正確な情報だと思います。

なにかご不明の点、間違っていると思われる点がございましたらご指導下さいませ。
皆様と一緒に究極のATデータベースを作りたいと思います。

さて次回は・・・VR6立ち往生防止術・・・・をお送りします。


ではまた^^


→次の記事 
路上での立ち往生を防止しよう!

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パワーウィンドー長生き術。

※関連記事 
フォルクスワーゲン 
ゴルフ3 VR6をよく知るための本。





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